Vol.170:6月の風物詩<夏越の大祓>in 京都

梅雨明けが待ち遠しい今日この頃、むしむしとした日が続きますね。
1年の折り返しとなる6月30日に行われる<夏越の大祓(なごしのおおはらえ)>をご存知でしょうか。
夏越の大祓とは、半年間の罪やケガレを祓い、残り半年間の無病息災を祈願する神事で、京都の主な神社には「茅の輪(ちのわ)」が設置されます。
今回は、<夏越の大祓(なごしのおおはらえ)>をご紹介します。

茅の輪(ちのわ)


茅(ちがや)で作られた大きな輪が境内や鳥居の下などに設けられます。
その茅の輪をくぐることで厄が落ち、身が清められるそう。
起源は諸説ありますが、はるか昔、日本神話に遡るといいます。
神話には、宿を求め訪ねてきたスサノオノミコトを蘇民将来(そみんしょうらい)が厚くもてなしたところ、スサノオノミコトからある教えをいただき、 その教えの通り、腰に茅の輪を付けたところ疫病にかかることなく子孫が繁栄したそう。
この茅の輪が、いつの頃からか、現在のようにくぐる様式になったようです。

茅の輪くぐりの方法は、一般的に下記のような手順となっています。
①一礼、茅の輪をくぐり、左に回る
②再び一礼、茅の輪をくぐり、右に回る
③再び一礼、茅の輪をくぐり、左に回る
④最後に一礼、茅の輪をくぐり。、そのまま神前へ進み参拝
簡単に言うと、左右に「8の字」に回るというイメージです。
神社や地域によって風習が異なることもあるので、それぞれの案内に従ってやってみてください。

水無月(みなづき)


そして、京都での<夏越の大祓(なごしのおおはらえ)>で欠かせないのが和菓子「水無月」です。
外郎(ういろう)の上に小豆をのせた和菓子で、三角形は氷を表し、小豆には魔除けの意味が込められています。
6月に入ると、様々な和菓子屋さんに並びます。
この時期に京都を訪れるのであれば、無病息災を祈願しながら「水無月」を召し上がってみてください。

梅雨の外出は億劫になりがちですが、雨粒をまとった青もみじなどの新緑などを楽しむことができます。
1年の中でも観光客が比較的少なくなるので、ゆっくりと散策できるのも、梅雨の時期ならではの魅力です。

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