vol.104:今さらでも知りたい京都にある世界遺産17ヶ所(3)

京都が誇る寺社仏閣の中でも、世界遺産に登録されているものをシリーズでご紹介しています。
なにが評価ポイントなのかも合わせてお伝えしたいと思います。
季節に関係のないポイントになるので、観光の参考になれば幸いです。

京都が世界遺産に選ばれた理由

京都が世界遺産に選定されたポイントは、平安時代から江戸時代までの各時代を代表する建築様式、庭園様式、そしてその文化的背景を現代に伝えて建築、造園、都市計画の発展に大きく寄付したことが挙げられます。

つまり、とてもザックリ言うと、降世のお手本となるような多大な影響を与えたもの、オリジナルになったものがあるということが一つのポイントです。

京都には2,000を超える寺社仏閣があり、233件の国宝、2,180件の重要文化財を所有しています。また、庭園においても11ヶ所が特別名勝、43ヶ所が名勝として指定されています。(平成29年(2017年)京都府統計書)

じつは京都の世界遺産とはこれら文化財のいわゆる「代表」として選出されました。
意外と思われる方がいるかもしれませんが、17ヶ所の世界遺産が個別に登録されているわけではありません。
全部まとめて「古都京都の文化財」として1994年に登録されました。

これは、京都は世界遺産に該当する建造物が多いので、京都市、宇治市、大津市を含む地域全体を「古都・京都」として捉えて、その代表として17ヶ所が選ばれています。

京都にある世界遺産

京都には世界遺産として登録されている寺社仏閣が17ヶ所あります。
その中から3つずつ紹介していきます。
実は上から順に巡っていくと効率よく観光できるようになっているのでご参考ください。

京都にある世界遺産17ヶ所
平等院
宇治上神社
醍醐寺
二条城
西本願寺
東寺(教王護国寺)
西芳寺(苔寺)
天龍寺
高山寺
仁和寺
龍安寺
金閣寺(鹿苑寺)
上賀茂神社(賀茂別雷神社)
下鴨神社(賀茂御祖神社)
比叡山延暦寺
銀閣寺(慈照寺)
清水寺

西芳寺(苔寺)


庭一面を覆う苔の美しさから「苔寺」とも呼ばれる西芳寺は、奈良時代に聖武天皇の命をうけた行基が別荘から寺院へと改めたことが始まりとされています。
1339年に作庭家でもあった僧の夢窓疎石が禅寺として中興し、境内を修復しました。
それまでの庭園の主流は池をメインにした池泉庭園でしたが、夢窓疎石は石組みを庭の主役とし、禅の精神を庭の中に反映させました。西芳寺の庭は日本最古の枯山水とされ、日本における枯山水庭園の最高峰とも言われています。
古くから権力者を魅了し、室町幕府の将軍、足利義満や義政も西芳寺で座禅に励んだとされます。また、最近ではスティーブ・ジョブズがお忍びで訪れたことでも有名です。

【基本情報】
西芳寺への参拝は事前申込制、また中学生以下のお子様は原則参拝不可となっています。
詳細は公式HPをご確認ください。
http://saihoji-kokedera.com/reservation.html
住所:
〒615-8286 京都府京都市西京区松尾神ケ谷町56

時間:
午前10時を中心とした午前の部(7月~9月)
午後1時を中心とした午後の部(その他の月)
*時間は予告なく変更、時間の指定も不可

アクセス:
・京都駅より京都バス73系統・83系統で「苔寺 鈴虫寺」バス停下車徒歩2~3分

参拝料:
3,000円以上

天龍寺


天龍寺は足利尊氏が、後醍醐天皇の菩提を弔うために夢想国師を開山(初代住職)として1339年に建立した臨斉宗のお寺です。
天龍寺の建造物は八度も火災に見舞われていて、ほとんどは明治時代後半に再建されたものですが、世界遺産としてのポイントは曹源池庭園と呼ばれる庭園にあります。
この庭園は約700年前に天龍寺の開山である夢窓国師が室町時代に作庭したといわれ、今でも当時の面影をとどめています。
嵐山や亀山を借景として取り入れた曹源池庭園は、日本初の史跡・特別名勝指定にも指定され、回遊式庭園としては最古の遺構といわれています。江戸時代の書物などにも度々登場しており、当時からいかにこの庭園が人々から支持を受けていたのかが伺えます。

【基本情報】
住所:
〒616-8385 京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
時間:
8:30~17:00(受付終了16:50)

アクセス:
・京都駅より市バス11番,28番,93番で「嵐山天龍寺前」バス停下車すぐ
・京都駅より京都バス61番,72番,83番で「京福嵐山駅前」バス停下車すぐ
・京福電鉄「嵐山駅」よりすぐ
・JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」より徒歩13分
・阪急電車「嵐山駅」より徒歩15分

参拝料:
<庭園(曹源池・百花苑))>
500円(高校生以上)、300円(小中学生)、無料(小学生以下)
<諸堂(大方丈・書院・多宝殿)>
・庭園参拝料に300円追加
・8時30分~16時45分 [受付終了16時30分]
※行事等により諸堂参拝休止日あり
 諸堂参拝休止日:2020年9月14日・10月29-30日 など
<法堂「雲龍図」特別公開>
・一人500円(上記通常参拝料とは別)
※土日祝日のみ[春秋は毎日公開期間あり]
・9時~16時30分 [受付終了16時20分]
 (10月21日~3月20日は16時閉門 [受付終了15時50分])

高山寺


高山寺(こうさんじ/ こうざんじ)は創建が奈良時代ともいわれ、のちに鎌倉時代の僧侶明恵が再建しました。
一般的な観光スポットではないですが、高山寺には数々の国宝と重要文化財があります。
ひとつは日本人なら誰もが知る国宝「鳥獣人物戯画」の故郷という点です。平安時代の世相を反映して動物や人物が面白おかしく描かれていますが、作者や制作事情などは不明です。残念ながら境内に展示されているものはレプリカで、4巻あるうちの甲・丙巻が東京国立博物館に乙・丁巻が京都国立博物館に寄託保管されています。
また、高山寺は日本茶発祥の地とされ、日本最古の茶園があることでも有名です。京都でお茶と聞くと宇治を思い浮かべますが、宇治に広まる前にお茶の苗木があったのが高山寺の茶園でした。なので日本茶のルーツがここにあります。
境内の建物は洪水で失われてしまいましたが、唯一の遺構、石水院があります。国宝に指定されるこの院は、経蔵(経典や仏教に関する書物を収蔵する建物)、住居、社殿へと時代の流れとともにその役割は変化したものの、明恵の唯一の遺構であること、鎌倉時代初期の寝殿造の特徴を今に伝える重要な建物です。

【基本情報】
住所:
〒616-8295 京都市右京区梅ヶ畑栂尾町8

時間:
8:30~17:00

アクセス:
京都駅よりJRバスで高雄・京北線「栂ノ尾」「周山」行で「栂ノ尾」バス停より徒歩3分

参拝料:
境内無料
<石水院拝観料>
800円(紅葉時期のみ入山料500円)

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