vol.38:多彩な節分行事。京都のユニークな鬼を追い払って福を招こう

京都の2月におすすめするイベントは、やっぱり「節分」!
この時期に京都に訪れる方の楽しみはなんと言っても節分祭!
京都には4000近くの寺社仏閣が有り、いたる所で節分祭が行われます。
今回は節分とはどんな行事なのかを知り、由緒ある社寺で邪気を祓って、福を呼び込みましょう。
 

節分とは?

まず節分とは、季節を分けること、つまり「立春」「立夏」「立秋」「立冬」のことを指します。なので、昔は1年に4回行っていたものですが、春は一年の始まりとして重要視されたので現代では「節分」とは2月3日の節分を指すようになりました。
 
節分といえば「豆まき」ですが、「なぜ豆?」と思ったことはないでしょうか。
実は「まめ」とは「魔滅」のこと。
京都の鞍馬寺に鬼が出た時に、毘沙門天のお告げに従って大豆を鬼の目に投げつけたところ、見事退治できたことから、「魔の目(魔目=まめ)」に豆を投げつけて「魔を滅する(魔滅=まめ)」となったそうです。
 
ポイントは豆は必ず「炒った豆」であること。
豆が生のままだと芽が出てきてしまい、縁起が悪いためです。
また「炒る」は「射る」に通じ、鬼を退治する(厄を祓う)意味にもなります。
ちなみに、諸説あるうちの一つに、鬼に食べられて困ってしまった人間が神様に何とかして
もらおうと頼んだ所、神様は鬼に豆を渡して、「この豆から芽が出たら人間を食べても良い、しかし芽が出るまでは人間を食べてはいけない」とされ、鬼が意気揚々と受け入れたところ、豆は炒ってあったため芽が出ずそれ以来人間が食べられなくなった、という言い伝えがあります。厄として忌み嫌われる鬼もなんだか人情味があって可愛らしいのですが、芽が出てしまうと鬼に食べられてしまうので、炒った豆を使いましょう。
 

 
京都では、御所の鬼門と裏鬼門を守る吉田神社(北東)、壬生寺(南西)、北野天満宮(北西)、八坂神社(南東)、の四社にお参りする「四方参り(よもまいり)」という参拝方法があるのでぜひ巡ってみて下さい。
 

四方参り(よもまいり)

【吉田神社(北東)】
2月2日18時から行われる「追儺式」が有名です。赤、青、黄色の3匹の鬼たちを黄金の目を4つ持った方相氏(魔を祓う神様)が追い払います。
 
日程
2日(土)18:00~追儺式
3日(日)23:00~火炉祭
 
アクセス
市バス「京大正門前」下車 徒歩5分
京阪電車「出町柳駅」下車 徒歩20分 
 
住所
〒606-8311 京都府京都市左京区吉田神楽岡町30
 

 
【八坂神社(南東)】
4つの花街の舞妓による舞踏奉納、年男、年女による豆まきが行われます。
日程
2月2日、3日 16:00~豆まき
 
アクセス
京阪祇園四条駅から徒歩5分
阪急河原町駅から徒歩8分
市バス「祇園」下車 徒歩0分
 
住所
〒605-0073 京都府京都市東山区祇園町北側625
 
 
【壬生寺(南西)】
壬生寺の節分会は900年余もの長い伝統を持っています。境内にある狂言堂(重文)ではユーモラスかつ教訓的な示唆に富んだ厄除け鬼祓いの狂言「節分」が上演されます。
 
日程
2日(土)〜4日(月)8:30~21:30
*壬生狂言「節分」は2,3日13:00~20:00(毎時00分開演)
 
アクセス
阪急「大宮」または、嵐電「四条大宮」下車 徒歩9分
 
住所
〒604-8821 京都府京都市中京区壬生梛ノ宮町31
 

 
【北野天満宮(北西)】
京都中を追われた鬼は最後にここ北野天満宮の末社「福部社」に閉じ込められてしまいます。ここでも「追儺式狂言」と上七軒の芸舞妓による舞踊奉納、豆まきが行われます。
 
日程
2月3日(日)10:00~追儺式/13:00~奉納行事、豆まき
 
アクセス
市バス「北野天満宮前」徒歩すぐ
 
住所
〒602-8386 京都市上京区馬喰町
 

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