vol.136:京の風物詩「大根焚」

京都の人にとって12月の風物詩といえば、大根焚「だいこたき」。

所説ありますが、お釈迦様が修行中に悪魔の誘惑に負けず、12月8 日の夜明け前に悟りを得たことに由来します。

大根焚の大根をいただくと中風(いわゆる風邪などの感染症)にならないと言われていて、いわゆる「魔除け」として恒例行事となりました。

今では薬で治療できる風邪やインフルエンザも昔は命を落とすほどの病気でした。大根には胃腸の働きを助ける作用があるので、病気予防が魔除けと考えられている面もあったのです。

今年は新型コロナウイルスの影響で、開催を中止している寺院もあるので、中止情報も合わせてチェックしてみてください。

開催予定の寺院

無病息災・除災招福 大根炊き 蛸薬師堂

京都の繁華街「新京極通」に蛸薬師堂はあります。身体だけでなく心の病気もたちまち回復し、子授け、金運上昇など多くのご利益があります。1年の安全に感謝し、翌年の幸福を祈願するために大根炊きで大根をいただいて身を清めます。

開催日:
2020年12月31日(木)10:00~

住所:
〒604-8046 京都府京都市中京区新 蛸薬師東側町503番地

料金:
志納

健康息災 大根焚き 法住寺

1月15日に近い日曜日 不動明王に祈願を込めた大根炊きが振る舞われます。法住寺の不動明王はあらゆる災厄から、身代りとなってお護りくださるとして崇敬を集めています。また後白河法皇御尊像の特別御開扉も行われます。普段は閉まっているお扉が特別にこの日のみ開かれます。

開催日:
2021年1月17日 (日)予定 9:00~16:00

住所:
〒605-0941 京都府京都市東山区三十三間堂廻り655

料金:
1椀1,000円 護摩木1本付

初午大根焚き 三千院

大原の畑で有機栽培された大根を不動護摩供にて加持し、大釜で炊いたものを接待(無料)でふるまわれます。この「三千院の初午大根焚き」は、出世金色不動明王のご加護とご利益をいただけるよう、特別祈祷されているので、幸先のよい1年を送りたい方は要チェックです。

開催日:
2021年2月11日(木)~2021年2月14日(日)9:00~16:30

住所:
〒601-1242 京都府京都市左京区大原来迎院町540

料金:
大根焚きは無料。拝観料(700円)

中止を発表している寺院


【千本釈迦堂の大根焚き】
大根焚きといえば千本釈迦堂が有名です。鎌倉時代に茲禅上人が大根の切り口に梵字を書いて魔除けとしたのが始まりです。今も梵字を書いた大根を加持祈祷した後、切り分けて炊き込んでいます。※2020年は法要のみ行われ、大根焚きは中止となりました。

【鳴滝の大根焚き 了徳寺)】
当地を訪れた親鸞聖人を、村人が塩味の大根焚きでもてなしたところ、たいへん喜ばれたことが始まりです。聖人はススキの穂を束ねて筆を作り、お礼に「帰命尽十方無碍光如来」の十字の名号を記して残しました。※2020年は法要のみ行われ、大根焚きは中止となりました。

【納めの地蔵と大根焚き 鈴虫寺(華厳寺)】
草鞋を履いていて願いを一つだけかなえてくれる幸福地蔵さまで有名な鈴虫寺は毎年、最後の地蔵菩薩の縁日(12月24日)のあたりに大根焚きが開催されています。お地蔵様への感謝と翌年の無病息災を願って「納の地蔵」法要を開催、合わせて参拝者が奉納した千羽鶴と草履のお焚き上げ供養も行われます。※2020年は法要のみ行われ、大根焚きは中止となりました。

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