vol.130:今行きたいお寺アートコース

古くからお寺と絵師は密接な関係にあり、花鳥画や山水画などの襖絵が奉納されてきました。歴史的なものばかりでなく、最近では現代アーティストによる鮮やかなアート作品が増えています。一流のものに触れて、心ゆたかな京都旅はいかがでしょうか。

養源院


安土桃山・江戸期には狩野派の画家が寺院やお城の襖絵を描くことが多く、養源院にも狩野山楽が描いた襖絵が残されていますが、本堂の襖12面と杉戸8面を描いたのが、京都が生んだ琳派の天才絵師・俵屋宗達(たわらやそうたつ)です。当時無名だった俵屋宗達が認められるきっかけとなった奇抜で斬新な絵が多く残されています。有名な「白象図」は2枚の杉戸に描かれ、躍動感とユーモラスなタッチが特徴です。後に国宝となる「風神雷神図」を描く俵屋宗達の、原点ともいうべき作品。ぜひご覧ください。

【基本情報】
住所:
〒605-0941  京都府京都市東山区三十三間廻町656

時間:
9:00~16:00
※12月29日,30日,31日はお休み

アクセス:
JR京都駅より市バス特206号「七条京阪前」下車 徒歩10分
京阪七条駅より徒歩約10分

参拝料:
500円(大人)300円(中高生)200円(小学生)無料(身障者)

智積院


智積院には様々な宝物品が所蔵されていますが、最もよく知られているのは長谷川等伯一門による金碧障壁画です。長谷川等伯が「楓図」を、そして等伯の息子久蔵が「桜図」などの障壁画を手がけました。桃山時代の最高傑作ともよばれるこの障壁画は、火災や盗難などの災難を免れた貴重な作品です。画角いっぱいに広がる木の枝の優美で華やかな描写と、根本にある草花の花びら一枚一枚に及ぶ精密な描写が見る人の心を惹きつける名作です。

【基本情報】
住所:
〒605 – 0951 京都府京都市東山区東大路通り七条下る東瓦町964

時間:
9:00~16:00
※12月29日,30日,31日はお休み
アクセス:
JR京都駅より市バス特206号「七条京阪前」下車 徒歩10分
京阪七条駅より徒歩約10分

参拝料:
500円(大人)300円(中高生)200円(小学生)無料(身障者)

隋心院


絶世の美女と称えられた平安時代の歌人、小野小町が晩年を過ごした寺院です。
市内からは少し離れた場所でありながら、襖絵『極彩色梅匂小町絵図』が、フォトスポットとして人気が急上昇しました。
はねず色と呼ばれる、鮮やかな薄紅色を基調とした襖絵は、襖絵の概念を超える極彩色の世界。襖絵は左から「生誕の図」、「饗宴の図」、「伝承の図」、「夢幻の図」といい、秋田での誕生から華やかな宮仕え、宮中を退いたのちの小野での暮らし、諸国放浪に出た晩年と、謎に満ちた生涯が表現されています。

【基本情報】
住所:
607-8257 京都市山科区小野御霊町35

時間:
9:00~17:00(受付終了は16:30)

アクセス:
京都市営地下鉄 東西線「小野駅」より徒歩5分

参拝料:
500円(大人) 400円(身障者) 300円(中学生)

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