京都にある世界遺産と聞いて思い浮かぶものはなんでしょうか?
かの名所かもせれませんし、あまり知られていない場所かもしれません。
今回は京都が誇る寺社仏閣の中でも、世界遺産に登録されているものをご紹介します。
なにが評価ポイントなのかも合わせてお伝えしたいと思います。
季節に関係のないポイントになるので、観光の参考になれば幸いです。
京都が世界遺産に選ばれた理由
京都が世界遺産に選定されたポイントは、平安時代から江戸時代までの各時代を代表する建築様式、庭園様式、そしてその文化的背景を現代に伝えて建築、造園、都市計画の発展に大きく寄付したことが挙げられます。
つまり、とてもザックリ言うと、降世のお手本となるような多大な影響を与えたもの、オリジナルになったものがあるということが一つのポイントです。
京都には2,000を超える寺社仏閣があり、233件の国宝、2,180件の重要文化財を所有しています。また、庭園においても11ヶ所が特別名勝、43ヶ所が名勝として指定されています。(平成29年(2017年)京都府統計書)
じつは京都の世界遺産とはこれら文化財のいわゆる「代表」として選出されました。
意外と思われる方がいるかもしれませんが、17ヶ所の世界遺産が個別に登録されているわけではありません。
全部まとめて「古都京都の文化財」として1994年に登録されました。
これは、京都は世界遺産に該当する建造物が多いので、京都市、宇治市、大津市を含む地域全体を「古都・京都」として捉えて、その代表として17ヶ所が選ばれています。
京都にある世界遺産
京都には世界遺産として登録されている寺社仏閣が17ヶ所あります。
その中から3つずつ紹介していきます。
実は上から順に巡っていくと効率よく観光できるようになっているのでご参考ください。
京都にある世界遺産17ヶ所
平等院
宇治上神社
醍醐寺
二条城
西本願寺
東寺(教王護国寺)
西芳寺(苔寺)
天龍寺
高山寺
仁和寺
龍安寺
金閣寺(鹿苑寺)
上賀茂神社(賀茂別雷神社)
下鴨神社(賀茂御祖神社)
比叡山延暦寺
銀閣寺(慈照寺)
清水寺
平等院
平等院鳳凰堂で知られる平等院は平安時代に藤原頼通によって建立されました。
平等院を知る上でよく言われるのは「末法思想」がポイントになってきます。
「末法思想」とは仏の教えが行き届かず、悟りをひらける人がいない時代のことです。
これは「苦難だらけの現世で暮らし、どんなに頑張っても悟りを開いてその世界からの脱出が叶わない時代」ということです。つらいですね。
そこで当時の人が考えたのが、阿弥陀如来に極楽浄土へ導いてもらい救ってもらおうと考えました。
平等院鳳凰堂はその阿弥陀如来が暮らす極楽浄土の宮殿をモチーフにしています。
つまり藤原頼通は、当時の最先端技術を駆使して現世に極楽浄土を再現しているのです。
鳳凰堂の他に、平等院は阿弥陀如来坐像も世界遺産として登録されています。
この像は平安中期随一の仏師である定朝によって造られました。
それまでの仏像とは違う表情を表現し、定朝独自の様式として「定朝様」とよばれるほど降世の仏師に大きな影響を与えました。
残念ながら定朝の作品は戦火、兵火により、現存しているものが平等院にある阿弥陀如来坐像だけなので、偉大な作品をその目で見たい場合は足を運んでみてください。
【基本情報】
住所:
〒611-0021 京都府宇治市宇治蓮華116
時間:
庭園/ 8:30~17:30(受付終了 17:15)
鳳凰堂内部拝観/ 9:30~16:10 (20分ごと、各回30名定員)
アクセス:
京阪宇治線宇治駅より徒歩で約10分
JR奈良線宇治駅より徒歩で約10分
参拝料:
600円(大人)、400円(中高生)、300円(小学生)
宇治上神社
平等院から宇治川を挟んだ対岸にある宇治上神社は、創建年代などの起源は「不明」なものの平等院の鎮守社として信仰を集めました。
世界遺産ポイントとしては、国宝である本殿です。
宇治上神社の本殿は、三柱の御祭神を祀る内殿を、覆屋がすっぽりカバーするという独特の建築様式をとっています。
ようは社殿をさらに建物で覆って保護する様式なのですが、本殿に使用された木材を解析すると、切り出された時期が1060年代ということが判明しました。
これは現存する神社建築の中では最古のものとされているので、文化的価値が非常に高い建築になります。
この覆屋にヒントを得ているのではないか?と思われるものに、有名な「中尊寺金色堂」が挙げられるので、こういった寺社仏閣の建築様式の共通する点や違なる点をぜひチェックしてみてください。
宇治上神社についてもっと知りたい場合はコチラ
晩秋の京都は宇治の名所を散策してみよう
【基本情報】
住所:
〒611-0021 京都府宇治市宇治山田59
時間:
9:00~16:30
*季節によって変更あり
アクセス:
京阪宇治線「宇治駅」より徒歩で約10分
JR奈良線「宇治駅」より徒歩で約15分
参拝料:
無料
醍醐寺
豊臣秀吉の「醍醐の花見」で有名な醍醐寺は、境内が上醍醐と下醍醐の2つにわかれ200万坪以上の広大な敷地を有しています。
空海の孫弟子である聖宝理源大師が醍醐水の霊泉を得て、准胝観音と如意輪観音を874年に安置したことから創建の歴史は始まります。
世界遺産に含められた理由としては、やはり国宝や重要文化財を含む寺宝が15万点にも及ぶ「文化財の宝庫」だからです。
また、三宝院庭園も安土桃山時代の華やかな雰囲気を伝える日本庭園として国の特別史跡・特別名勝に指定されています。
なので醍醐寺で見どころというと無数にあるのですが、中でも五重の塔は創建当時のままの姿を残し、京都最古の建造物と言われているので一見の価値があります。
【基本情報】
住所:
〒601-1325 京都市伏見区醍醐東大路町22
時間:
9:00~17:00(3月1日〜12月第1日曜日までの期間)
9:00~16:30(12月第1日曜日の翌日〜2月末日までの期間)
アクセス:
京都市営地下鉄東西線「醍醐駅」より徒歩で約10分
参拝料:
<拝観券(三宝院・霊宝館・伽藍) 【春期・秋期】>
1,500円(大人)、1,000円(中高生)、無料(小学生以下)
<拝観券(三宝院・霊宝館・伽藍) 【通常期】>
800円(大人)、600円(中高生)、無料(小学生以下)
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