vol.79:年に2回だけ!曲水の宴を見に行こう

京都市の南に位置する「城南宮」では春と秋に平安の庭にて曲水の宴を行います。

奈良時代から始まったこの宴は中国から伝わった宴の様式で、平安時代に花ひらきました。
当時の貴族たちの趣向を凝らした風流な遊びであった一方で、清流に自らの穢を祓うために人形を流して無病息災を願う儀式の一面もありました。

現代では平安時代の装束や様式を見る貴重な機会として大変人気なイベントです。
平安時代の装束を身に着けた歌人が庭に腰を下ろしている姿は優雅な平安時代にタイムスリップしたかのようです。

曲水の宴スケジュール

曲水の宴は、白拍子の舞が披露され、その後に朱塗りの盃にお神酒が注がれ、羽觴(うしょう、鴛鴦[おしどり]の姿を象った盃台)に載せ、川上から流します。
7人いる歌人は盃が自分の前を通り過ぎる前に歌をしたため、完成すると目の前に流れて来た羽觴を取り上げ、盃のお神酒をいただきます。
会場には琴が演奏され、優雅なひとときとなります。

14:00~
参宴者が社務所前庭に整列し、本殿へ向かいます。
その後、本殿正面庭上に列立し拝礼。終わって平安の庭会場に向かわれます。
会場に整列し、歌人・朗詠者・楽人等が庭上に座られます。

1.歌題拝見
歌人1人ずつ課題を確認します。
2.水辺著座
歌人が遣水(やりみず=小川)のそばの座席につき、詠歌の用意をします。
白拍子が舞を奉納し、楽人が楽を奏し今様を歌います。
3.流觴曲水
童子が盃にお神酒を注ぎ、羽觴を流します。
4.一觴一詠
歌人がそれぞれ最初の羽觴を見送り和歌をよみ短冊にしたためます。
5.神酒拝戴
歌人が流水の羽觴をとり盃をいただきます。
童子が歌人がそれぞれしたためた短冊をあつめます。
6.披講(和歌朗詠)
集められた短冊は神職によって朗詠され、神様に奉納されます。
7.参列者退下

当日は神苑が無料開放されることもあり、大変な混雑が予想されます。
また会場自体が広くはないのでイベントをしっかり見たい!と言った方は早めに訪れることをおすすめします。


会場となるお庭です

基本情報

開催場所:
城南宮
住所:
〒612-8459 京都市伏見区中島鳥羽離宮町7
開催日時:
2019年11月3日㈰ 14:00~(約1時間)
アクセス:
・地下鉄烏丸線「竹田」駅下車、徒歩15分
・近鉄京都線「竹田」駅下車、徒歩15分
・市バス「城南宮東口」下車、徒歩3分
参拝料:
無料

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