vol.143:稲荷山のお山めぐり

京都駅から近く、電車でも約10分程度とアクセスがよい、京都のパワースポット「伏見稲荷大社」。千本鳥居だけではない魅力をご紹介します。

伏見稲荷の特徴的な色は朱色に染められていますが、この鮮やかな朱色は、稲荷塗りとも呼ばれていて邪気を払う色、魔力に対抗する意味が込められています。

たくさんの鳥居は全て奉納されたもので、「鳥居を通る」と「願いが通る」として、願掛けや祈願成就の際に商人たちが鳥居を奉納する習慣ができたそうです。この千本鳥居を潜ること自体がパワースポットと言われる由縁です。

そんな伏見稲荷大社の楽しみの一つとして、千本鳥居での撮影だけでなく、お山めぐりがあります。

伏見稲荷大社を始め各地の稲荷神社には境内や拝殿、本殿の正面などのあちこちに狛狐(こまぎつね)が置かれていますが、これは稲荷神社のご祭神である稲荷大明神のお使いが白い狐であるためとされています。 この狛狐はよく見ると口元にそれぞれ違うものを咥えています。稲の穂や巻物、鍵、お玉等、それぞれに表情や姿も異なっているので見どころの一つです。

伏見稲荷大社は昼夜通して拝観が可能とされていて、特に夜間には灯りが灯されて巨大な楼門や千本鳥居がよりいっそう神秘的で、昼間とは趣の異なる様子が楽しめます。

お山めぐり


<楼門>
1589年に豊臣秀吉によって寄進された鮮やかな朱色の門。朱色は魔除けの意味もありますが、収穫の秋を連想させることから豊穣の意味もあります。


<本殿>
食べ物の神様である宇迦之御霊大神(うかのみたまのおおかみ)を中心とした5柱の神様、稲荷大神を祀っています。華やかな彫刻の中には、白虎もいるのでぜひ探してみてください。


<千本鳥居>
本殿から山の方へ行くと、有名な千本鳥居があります。国内外の観光客であふれ、朝の7時からでも参拝者が絶えない人気スポットです。


<奥社奉拝所>
千本鳥居を抜けると、お山めぐりのスタート地である奥社が現れます。いつもは脇役の白虎たちが「命婦様」と呼ばれて信仰されています。


<熊鷹社(新池)>
熊鷹大神の名を石に刻んだ塚があります。その背後に広がる新池で手を打ち、こだまが返ってきた方向を探すと行方不明になった人に出会えると言われています。


<眼力社>
「眼の病を治してくれる」というご利益と、「先見の明を授かる」というご利益があります。経営者や証券関係者に人気の社です。


<薬力社>
病気平癒、無病息災にご利益があります。近くには喉の健康を守る「おせき大神」がいて、設置された郵便受けには全国から祈願とお礼のはがきが寄せられています。


<一ノ峰>
稲荷山233mの頂上にある一ノ峰には「末広大神」と無数の塚に鳥居が奉納されています。

所要時間は往復で2時間ほどですが、時間に余裕をもってチャレンジしてみてください。

【基本情報】
住所:
〒612-0882 京都市伏見区深草薮之内町68

時間:
境内自由

アクセス:
JR奈良線「稲荷駅」よりすぐ
京阪本線 「伏見稲荷駅」より徒歩5分

参拝料:
なし

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