vol.95:京都のひなまつり

3月3日はひな祭りですね。
京都の神社やお寺でも桃の節句として「ひな祭り」のイベントを開催しています。
京都では古来からの方法である「流し雛」という珍しいひな祭りが見られます。

ひなまつりとは?

ひな祭りはご存知の通り3月に行われる、女の子の幸福や健康を願う行事です。
ひな壇をつくり、ひな人形や桃や桜などの花を飾り、菱餅やひなあられを供え、はまぐりのお吸い物やちらし寿司を食べてお祝いします。
3月3日が過ぎた際に、「すぐに片付けを行わないと結婚できない」とはよく言われるフレーズです。

元々は中国の五節句が由来で、節句とは1月、3月、5月、7月、9月の5つの季節の変わり目のことを指します。3月は「上巳の節句」で、現代では「桃の節句」として知られています。

古来の中国の上巳の節句では、穢を祓うために川で手足を洗っていたのですが、その風習が日本に持ち込まれた時、日本では人間ではなく、紙や藁で作った人形にその人の穢や不運を移し、川に流す「流し雛」が行われました。
「流し雛」は元々は宮中だけで行われていた儀式でしたが、徐々に町の人々の間でも行われるようになります。
そうすると、今度は人形で遊ぶ「雛遊び」が行われるようになったことで、人形の作りにこだわるようになります。
どんどんディティールにこだわった豪華な人形になるにつれて「流す」のはもったいないので、飾られるようになります。
それが現代の「ひな祭り」となります。

京都では、もともと行われていた方法である「流し雛」を見ることもできますし、現代でも徐々に見られなくなってきている「雛段飾り」を見ることもできます。
イベントでは「女性専用」のお守りが授与されたり、人数限定で流し雛の雛が配布されるなどレアな特典もあるので、ぜひ訪れてみて下さい。

京都のひなまつり

宝鏡寺のひなまつり


「人形寺」と呼ばれている宝鏡寺は代々皇女が入寺していた尼門跡寺院で、天皇家から贈られた人形を多数所蔵されています。
ひなまつりでは京人形を中心に日本各地で作られた人形の展示と、豪華な等身大の人形が展示されます。
この人形展のオープニングイベントとして、本堂で舞や演奏が奉納されます。

基本情報

期間:
3月1日(日)〜4月3日(金)
時間:
10:00〜16:00閉門(受付15:30まで)
料金:
大人600円 / 小中学生300円
住所:
〒602-0072 京都市上京区寺之内通堀川東入ル百々町547
アクセス:
・京都駅より市バス9号系統「堀川寺ノ内」バス停より 徒歩1分
・三条京阪駅・阪急烏丸駅より市バス12号系統「堀川寺ノ内」バス停より 徒歩1分
・京都市営地下鉄「今出川駅」or「鞍馬口駅」より徒歩15分

上賀茂神社の流し雛


百人一首で歌われている境内“ならの小川”で平安時代の衣装に身を包んだ男雛と女雛の2人が雛人形を流します。
神事後に一般の参列者も流し雛をすることができ、参加された方には上賀茂神社から無病息災の祈願をした限定御札や神事でお供えした桃の花を頂くことができます。

基本情報

期間:
3月3日(火)
時間:
10:30〜(祭典後 流し始め)
初穂料:
雛人形1体 500円(無くなり次第終了)
住所:
〒603-8047 京都市北区上賀茂本山339
アクセス:
・地下鉄 烏丸線「北山駅」より徒歩15分
・市バス4系統 「上賀茂神社前」下車すぐ

市比賣神社のひいなまつり


縁結びや子授け、女人厄除けで人気のある神社では女の子のためのイベントであるひなまつりもユニークです。
神社の向かいにある「ひと・まち交流館」でもひなまつりが開催され、「ひと雛」が見ることができます。
実際に人が女雛、男雛、三人官女、五人囃子に扮し着付けの実演や雅楽、舞などが披露されます。
ひなまつりだけでなく和装に興味のある方には見逃せないイベントです。

基本情報

期間:
3月3日(火)
時間:
13:30〜
初穂料:
なし
住所:
〒600-8119 京都市下京区河原町五条下ル一筋目西入
アクセス:
・京阪「清水五条駅」より 徒歩5分
・地下鉄 烏丸線「五条」より徒歩10分
・市バス「河原町五条正面」 4・205・特17系統、徒歩3分

*今年はコロナウイルスの影響でイベントが予告なく中止される可能性がございます。

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