梅雨が明けて、夏らしい暑さが本格的になってくる7月。
京都では、昔から行われてきた夏の行事が今も大切にされ、人々に親しまれています。
今回は、そのひとつ「御手洗祭(みたらしまつり)」を紹介します。
御手洗祭
このお祭りは、世界遺産にもなっている下鴨神社で、毎年7月下旬ごろに行われます。
「足つけ神事(あしつけしんじ)」とも呼ばれていて、病気にならず元気に過ごせるように、また心と体をきれいにすることを願って、たくさんの人が神社にお参りします。
一番の特徴は、神社の中にある「御手洗池(みたらしいけ)」という池に素足で入ること。
冷たい水に足をひたしながら、火をつけたろうそくを池の中央にある台にお供えします。
この行動によって、自分の悪いものを洗い流し、健康や心の清らかさを願うのです。
池の水は、地下からわき出ているとてもきれいな水で、昔から神聖なものとして大事にされてきました。
特にこの時期は、心や体のバランスがくずれやすいと言われているので、この水で体を清めることに大きな意味があるそうです。
また、「御手洗団子(みたらしだんご)」という名前のお団子は、このお祭りが名前の由来。
池に浮かぶ泡の形をイメージして作られたと言われています。
お祭りの間は神社の境内で売られていて、お参りのあとに食べるのも楽しみのひとつです。
昼間もにぎやかで楽しいですが、特におすすめなのは夜の時間。
ろうそくの明かりが池の水にゆらゆら映って、とても幻想的な景色が広がります。
夏の夜に、静かな気持ちで自分と向き合ってみるのもいいかもしれませんね。
お出かけの前には、開催日や時間を公式ホームページなどでご確認ください。
基本情報
・下鴨神社
所在地:京都府京都市左京区下鴨泉川町59
参拝時間:6:00~17:00
アクセス:京阪電車「出町柳駅」から徒歩約12分
URL:https://www.shimogamo-jinja.or.jp/
・御手洗祭
期間:2025年7月18日(金)~27日(日)9:00~20:00
御灯明料:500円(祈願用の白ろうそく付き)
場所:下鴨神社境内 御手洗池付近
URL:https://www.shimogamo-jinja.or.jp/saiji/mitarashi